あれから5年目の大晦日

写真は
2008年12月31日の
ワタシ。


日比谷公園で
たくさんのリンゴの
皮むきをしています。

写真後ろの方には
報道陣が
来ていることが
わかります。


東京日比谷公園に
「年越し派遣村」が
設置された日。


この数日前まで
私は
風邪をひいて
5日ほど
寝込んでいました。


医者に処方された
薬を飲み・・・
母の作ってくれた
温かいお粥やうどんを食べ・・・
乗りきりました。


この年の秋
リーマンショックが起こり
日本全国で
「派遣切り」「雇止め」の嵐が
巻き起こり・・・


たくさんの
労働者が
職も住まいも失って
寒空の下
放り出された年末。


市民運動で
この「年越し派遣村」が
開村されたのです。


屋根の下で
暖かい布団にくるまり
薬とお粥で
風邪と対峙していた私が
熱にうなされながら
思っていたこと。


『いま、私と同じように風邪をひき、熱にうなされている人が全国にいるだろう。だけど、きっと・・・風邪をひいても、薬もお粥も暖かい布団さえ確保できず、路上で苦しんでいる人が沢山いるはず。。』


元気を取り戻した私は
年越し派遣村の開村を知り
ジッとしていられずに
防寒対策をして
リュックを背負い
日比谷公園へ
一人向かいました。


知らない人だらけの
ボランティアの中に
知り合いを
2人発見！（＾◇＾）


心ある医師が
何人も
駆けつけていました。





写真中央は
小児科医の
谷川智行医師。


その隣は
一緒に
原水爆禁止世界大会に
参加したことがある
市川さん。


午後三時過ぎには
日本共産党の
志位和夫委員長も
訪れました。


私は
炊き出し班で
31日夜の夕食（年越しそば）準備
元旦の朝食（チーズとハムのサンドウィッチ）づくりを
暗くなるまで
ひたすら。


電気もお湯もない中
初めてあった人たちと
包丁を握り
凍った鶏肉を
切り分けつづけました。


このときは
政権交代前の
自民党政権です。


小泉構造改革で
もたらされた
「貧困と格差」の
矛先は
どこへ向かったのか・・・


私の
目の前にありました。


それを
市民運動と報道が
国民の前に
明らかにした
大晦日でした。


その後
国民の手によって
政権交代した
民主党は・・・


鳩山首相が
迷走したあげく
結局
菅首相と野田首相は
構造改革路線、国民負担増路線に
戻っていった。


そして
自民党政権に戻った今
安倍首相は
さらに強固に独裁で
押し進めている。


2008年12月31日
私の手から
夕食を受け取っていった
300人の労働者たちは
「すみません」と
私に言った。


政治の手によってもたらされ
大企業の横暴で「自己責任」をつきつけられ
絶望の淵に立たされた
彼らの姿を
私は絶対に忘れない。


あれから
5度目の大晦日。