南三陸町の防災庁舎

2012年末・・・
南三陸町を
訪れました。


最後まで
町民に
大津波からの避難を
促し続けた
防災庁舎。
（写真）


町議会では
「取り壊す」方向で
全会一致の
採決が
なされたそうです。

ここへ立つと
辺り一面
なんにも
ありません。


陸前高田市の
被災地にたった時と
同じ感覚です。


感想を
聞かれれば・・・
「絶望」です。


辺り一面が
津波にのまれ
瓦礫と化し
それが片づけられ・・・


逃げる目標とする
高台は
近くにありません。


きっと
避難をあきらめた
人々も
少なからず
いたのではないかと
想像せずには
いられません。


「絶望」を
感じたのだろうと・・・。


その中で
この防災庁舎から
一人でも多くの
町民の命を守ろうと
「大津波が来ます。高台に避難してください。」と
行政無線で
促し続けた女性・・・
えんどう　みき　さん。


テレビでは
その肉声が
何度も何度も
流れました。


私の耳から
離れることは
ありません。


その切羽詰まった
声色に
町民は
必死に逃げたと
言います。


私は
この地を
どうしても
訪れたかったのです。


二年前
大震災直後の
三期目に挑戦する
市議会議員選挙。


私の演説は・・・
会ったこともない
えんどう　みき　さんへの
追悼の言葉から
始まりました。


そして
政治家として
議員として
未来をもつ者として
その「覚悟」を
みきさんに
誓いました。


ここへ立つと
胸が
締め付けられます。


涙が
こみあげます。


いろんなことを
思い起こします。


それでも
この地に
立ちたかったのです。


バスを降りて
まっさきに
手を合わせました。


空を見上げて・・・


二年前の
その覚悟を
改めて
胸に刻み
新年を迎えました。


被災地が
被災者が
主役の復興を・・・
真の復興を
追い求めつづけます。


・・・・・・・・・・


防災庁舎で
多くの
公務労働者が
犠牲となりました。


その遺族からは
庁舎存続に反対する
意見が
出されていたそうです。


そして
二転、三転しながらも
町議会では
「取り壊し」を
決定しています。


しかし
取り壊しの時期は
いつになるか
未定のようです。