3・11 その時、自治体職員は④

発災から
一週間後に
陸前高田市では
「広報りくぜんたかた臨時号No.１」が
発行されたそうです。

そこには
「市民が一致結束して復興へむかおう」
という
メッセージとともに
避難住民が
必要としている
さまざまな情報が
掲載されていました。


ガソリンの調達・・・
ミルク・おむつの調達・・・
薬・・・
遺体安置所・・・


市庁舎が全壊し
そして
職員の四人に一人が
犠牲となったもと
広報の発行は
容易なことでは
なかったでしょう。


しかし
そんな中でも
自治体として
住民の安全・安心のための
情報を
発信しつづけたのです。


この
広報臨時号発行に
関わった職員は
こう語ったそうです。


「津波を記録するために高台に行きました。そこから写真を撮っていたので、私は助かりました。広報の仕事に助けられたということです。今度は、困難な中でも広報を発行することに全力をあげたい。」
と・・・。


その後
臨時広報は
5月末までの
約二か月半
毎日
発行されました。


6月までは
週三回。


毎日毎日
深夜までかかって
版下を作成し
そして印刷。


住民からは
「生活情報が載っていて、とても助かる」
との声が
聞かれたと言います。


③の記事でも
書いたように・・・


自治体職員労働者の
発災直後からの奮闘は
「公務」とは何かを
あらためて
認識させられます。


いつでも住民のために・・・


そのために
仕事をすすめること。


震災直後からの
自治体労働者の
ひとり一人の行動が
それを
明らかにしています。


こうした
自治体職員の奮闘に
感謝とねぎらいの言葉を
かける住民も
たくさんいたそうです。


ある日・・・
陸前高田市では
「あんだだぢ、ちゃんと休めているのか～。あんだだぢのお陰だよ～。」と
被災した
高齢の女性から。


また・・・
大槌町では
町内の連合会
婦人部の人たちが
「がっつら食わせっから、手ぶらで来い」と
役場職員に
感謝の炊き出し。


陸前高田市の
市職労委員長は
「これでおれだぢも、また頑張れる！公務委員をやっていて、えがった。」
と語ったそうです。


いかなる時でも
住民のために働く
公務員の姿です。